「クーラーがいちばんあたらないテーブルはどこ?」
「一番奥の席か入口の・・・・・・・」」
「当たりまえよネ」
彼女一番奥の席に座る。
「表に書いてあった上の珈琲」
「ペルーチャンチャンマイヨですね」
「まだ決めたわけじゃナイワヨ、美味しい?ストレートで飲める?」
「美味しいと思いますよ、ほとんどの人がストレートです」
「じゃあそれとケーキは何があるの?私今日めがね忘れて見えないから」
「えー今日はショコラとチーズとフルーツケーキです」
「自分で作ったの?」
「ええ」
「チーズケーキってどんな?」
「レアーです」
「じゃあ、それ」
用意が出来る間、彼女は展示物を見ていた。そして二部黎のテラコッタ作品(天使の休息というタイトル)を見ながら
「ウフフフフ、ねえコレ、天使?それとも悪魔?」
「天使って書いてますよ」
「だからメガネ忘れたから見えないのよ!」
「アッ、失礼しました、天使です」
「「いくら?」
「4万円です」
「安くならないの?」
「安くはなりません」
「ウフフ、これいつまで展示してるの?」
「これは常設ですから・・・・・・」
「知ってるわよ!何回か来てるんだから、展示替えするでしょ、知ってるわよ何年かに1度は来てるんだから」
他の作品も見ながらこんな会話が続き、カウンターのY野氏の所へ座布団付きネコとサイの置物を持ってきて
「どっちがいいと思う?」
「・・・・・・・・座布団が付いてるからネコがいいんじゃないの」
「座布団くらい私でも作れるわよ、でもこのネコ雄?雌?○○○ないからメスよね、家には雄が2匹いるしちょうどいいか。ネーこの珈琲とケーキ、オイシイ、お代わりはタダ?」
「いえ、同じです」
「あははははは、そうかおかわりダメか,何杯でも飲めそうなのに、まあイッカ、このネコ頂戴」
「ねえ、私あなたの同級生だと思う、覚えてない?辰?巳?午?」
「サルですけど」
「アレ、違ったか、ワカイジャないの、オサワガセシマシター、また当分来ないから安心して、失礼しましたー」


「Y野さん、友達?」
「かもしれない、いたようないないような」