蜂谷秀人の「銀輪の国から #6」

「今、この文章をアルプスの峠で書いている。標高は1300mとおとなしいが、標高の割には傾斜がきつくカテゴリー1の難関になっている(カテゴリーは4から有り数字が少ない程、難易度が増す)。ここへたどり着くまでが大変で、ツールを撮る前に疲労困ぱいになってしまった。
まず朝5時に起きてホテルを出発。夜空の中、高速をアルプス方面へ飛ばす。車中は百円ショップで買った三遊亭円遊の「野ざらし」がかかっている。アルプスを眺めながら御隠居と八っつあんのやり取りを楽しむのは、なかなか粋である。ところがこれからオチというところでジャンクションを右に行くところを左へ行ってしまった。気ままな旅ならともかく、時間の決まったツールには道違いはキツイ。とにかく次のインターチェンジで降りてUターンしたい!しかし万の悪いことにインターチェンジが全く現れない。イライラして進んでいるとdouaneという文字が出てきた。税関という意味だ。もしや国境?そう、インターチェンジを探しながら東進するうちにスイスに来てしまったのだ。国境だけに料金所を数倍でかくしたような建物が立ち塞がる。この日に限ってパスポートはホテルのトランクの中。ヒヤヒヤもので前の車の後を着いていくと税関はみんな素通り。両替所のみ稼働中で何のお咎めも無くスイス・ジュネーブに入った。観光なら時計博物館など見るのだろうが、最初の交差点でフランスと書かれた車線に入りまた国境を越えた。スイス滞在時間は一分も満たなかった。
22日は日本では日食、小生は野ざらしを何度も聞きながら国境越え。御隠居さん風に言えば「するってえと何かい?ジャンクションを右に行くところをシダリに行っちまったわけだ。おまえさんも懲りないねえ」。そういえば小生も蜂っつあんだ。アビヤント!」


今日は水曜日、月が祝日のため火曜日と勘違い。鼓教室であることを忘れたまま先生到着、まったく復習出来ず。まあ、いつものことではありますが。
蜂谷氏は自分は日食は見えないのに私にはちゃんと日食用のメガネを用意してくれました。お陰様でちゃんと見ることができ写真も撮ることができました。いい人だな〜もしかして聖人かな〜なんて思いながら4種類の豆を焙煎してるところです。
おやすみなさい。