蜂谷秀人のツール・ド・フランス レポート「銀輪の国から8&9」


グルノーブルに滞在して4日がたつ。昨日のマドレーヌ峠がこたえ、体中が筋肉痛だ。本来なら今日は休みにしたいところだが、ホテルから40キロの辺りをツールドフランスが通るとあっては、休みはもったい無い。午前中にホテルを出発、簡単に目的地に到着した。この日も暑い!35度くらいは有りそうだ。木陰が全く涼しくない。選手通過は二時間後。
暇なのでグロスのブログを見る。コメントを読むと、川本さんのダイソー腕時計のコメントばかり。せっかく、ツールを通してフランスを紹介しているのに、富田町の喫茶店主の腕時計に食い付くとは…。これも川本さんのエセ清貧のなぜる技か?
今回の写真はいつも食べてる朝食の写真だ。ハムやチーズは必要無いので、是非、クロワッサンとフランスパンを出して欲しい。何故なら、これらのパンは火を使わず、そのまま出せ、光熱費が要らない。清貧を自負しつつ、客にはフランスの薫りを提供出来る一石二鳥のメニューと言える。この名案が実現するかどうかは、皆さんのコメントいかんにかかっている。アビヤント!


コメントが川本さんの腕時計ばかり!と不満をぶつけたら、四国遍路をされている方から、温かい励ましのコメントを頂いた。有難うございます。
さて、15日は何も予定が無いのでまたマドレーヌ峠に行ってみた。緊張して下見した日曜、喧騒と疲労困憊の火曜と違い、今日は初めてアルプスの爽やかな午後を味わった。頂上の駐車場に車を置き、ふらふら歩いていたら絶景案内図なるものがあった。キャンピングカーや放送機材車で埋めつくされていて、日曜、火曜は全く気が付かなかった。案内図が一番傷んだ部分にうっすらとモンブランの文字が…。
そうか、モンブランが見えていたのか!北の方を見ると雲間から、なだらかな頂上が現われた。雪で真っ白のモンブランだった。4810m、欧州最高峰との対面である。選手が登って来た坂道の遠方にモンブランがあったのだ。添付写真では小さいが、センターラインの延長上より少し右にある白いものがモンブラン。手前に書かれたEVANSは、オーストラリア選手のカデル•エバンスを応援する為にファンが書いた落書きだ。残念ながらエバンスはマドレーヌ峠を越えた翌日にリタイアした。奇しくも絶景と悲劇が同じフレームに入った。三度目のマドレーヌ峠は、ジーンときた。アビヤント!