珈琲の話

「客観のコーヒー 主観の新酒哉」と詠んだのは寺田 寅彦。
なかなか珈琲店での日常を日記として続けるのは難しく、<焙煎しながら>のタイトルに沿って、特に記すことがない時はコーヒーの入れ方、豆の種類からコーヒー器具など雑多に書いて見ようかなと公務員(県、国)のボーナスが出た本日(ボーナスが出ると喫茶店はヒマになるようです)思いました。
 寺田 寅彦を冒頭に出したのは、昨日発売された芸術新潮の特集「ロシア絵本のすばらしき世界」で彼がロシアの絵本を絶賛していたという記事があったのでコーヒーのことも随筆に書いていることを思い出したというわけです。本当はこの頃トルココーヒー(ターキッシュ)を注文する方が増えたので「抽出」について書こうと思ったのですが、それは次回に回し、彼の随筆からもう1つ。
 「コーヒーの効果がいくらか哲学に似ている・・・・・。
 1杯のコーヒーが自分のための哲学であり、宗教であり、芸術といっていいかもしれない・・・・・。これによって、本然の仕事がいくぶんでも能率をあげることができれば、下手な芸術や半熟の哲学や生ぬるい宗教よりもプラグマティックである。」