大人の会話
Y野氏が新しい小さなデジカメを持ってきた。買ったらしい。
でも元気が無い。タバコを吸う手も、珈琲カップを持つ手も動きが悪い。とろい。
ドウシタノカナと聞くと、
ネットにつないでいない旧i-bookには新しいデジカメの画像が取り込めないとしょげている。カワイイカメラをいじりながらしょげている
カッカッカッ!と笑う僕をいつもなら突き刺すような言葉と目が返ってくるのだが、何故か今日は潤んだような目と言葉ではなくため息。
「俺らはやっぱり違うナ、社会からずれていると言うか、入れてもらえないというか・・・・・」「・・・・・・・」
「パソコンの話をしても横文字がでないモンナア〜、俺らは」「・・・・ガッ、ハハハハ!そうですよね」
「誰か買わないかな、このデジカメ・・・・それとも、これが使えるパソコンを買うか!・・・・・」(ここでバカを言ったと気付きため息)「ブッ!ハハハハ!・・・・・・・・(私は相変わらず笑う」)。
私は閃いた。
「ソフトが合わなくてもカードリーダーで読み込めば出来るんじゃないです?」
「ン?ホントか?ふぉんとか?オマエのいうことは当てにならないからなあ〜、ダッチN岡さん来ないかな〜」
「電話しろってことです?」
「うん!」
留守電のあと、優しいN岡さんよりかかって来た。
Y野氏の顔に光明が射した。いつもの饒舌が帰ってきた。
ネットで価格.comを私に調べさせ、価格を知るや「フフフフフ、やはり持つべきは疑わしい情報でなく、有能で親切な友だ。ナア〜君?」といつものようにポッケに手を入れ肩をゆすりながらデオへ向かった。