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蜂谷秀人ツールドフランスレポート「銀輪の国から4」
「今朝の起床は9時半。昨日の強行軍もあり寝坊してしまった。朝食は10時までなので急いでレストランへ。
ツールの撮影は大変疲れるのでホテルへ着くとベッドにバタンキューもよくある。体調を崩した時には常備
薬摂取のため、食欲のない体に鞭打て夕食を摂ることも多い。昨日はそのパターンだった。そんなツール中、
楽しみなのが朝食だ。小生の泊まるホテルはibisというチェーンホテルでフランス全土に500件くらいある。
日本でいえば東横インクラスに当たる。しかしibisは日本のビジネスホテルと違い朝食は食欲をそそる。バ
ゲットにクロワッサンという超オーソドックスなスタイルだが、パンそのものが美味しいのでバターとジャム
を交互に塗るだけで満足する。パンはお代わり自由なので、ツールの昼食ように二つ三つ余計に頂くことが多
い。今朝もガリガリと長めのバゲットをパンナイフで切る音が心地良かった。このフランス式の朝食、グロス
でも試してみてはどうだろう? という前に不可能の確率が頭をよぎった。何故ならバゲットを岡山で買うな
ら天満屋にあるポンパドールになると思うが、ローソンで牛乳を買うのが精一杯の川本さんには、天満屋は遠す
ぎる。始めたばかりの意気込みが強いころは供給も支障なさそうだが、売れ行きが芳しくなくなってきたころ、
肝心のバゲットが似て非なるモノに化けるかもしれない。またはバゲット切れ時に運悪く来店した小生が天満
屋までバゲットを買いに行かされるのがオチである。今でも小生は土曜日の昼に来店すると裁判所前の吉野家
で川本さんの弁当を買いに行かされそうになる。景色の良いピレネーのibisで初めて、朝食の後味が悪くなった。
アビヤント!」
今夜は金曜日から始まる写真展の額装準備。ことがトントントントンと運んでも午前様になる。
蜂谷氏も強行軍で大変だろうが僕だって・・・。
クロワッサンもバケットもないけれど、昨日からワッフルとコーヒーババロアという新メニューが
登場しているのだ。ibisには負けない。月末帰国したら「美味しい!」と言わしてみようホトトギス。
しかし、蜂谷氏が私のことをこのように書くのは?これは先日の電話時の矢野タイアキの言葉に
乗っかってしまったんじゃないかと。「そうだよ、こいつのことをおもしろく書いてやればいいんだよ」
みたいなことを言ってた。蜂谷氏は無理している。鉄板の上にのっちゃあいけない。ご用心。